予想以上にズッシリくるね
事件のショックから抜け出せず、精神的に不安定な状態が続く。こんな感じに話が展開される。あとがきによると、実際に起こった通り魔事件を元に書いたらしいけど、重すぎる。
これらに出てくるんは、誰もどうしようもないほど、救いがない設定を背負ってるから。読んでて何だかやり切れんよ。
いや、もちろん彼らが最後には一応救われるし、そこへ至るまで過程を描きたかった様子。短編集だしサラッと読めるかな、と思ってたけど、そうでもなく超ヘビー。
まあ後半、展開はそれほど重くどんよりせず、結構ソフト気味。「天国のベル」や「ひとり桜」とか好きだね。「天国のベル」は夫が愛人と旅行中に死んでしまい、息子も難聴となる展開。